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武州ゼミナールからの通信
by bushu-semi


武州通信第163号(2008・11/23)

 このところ「中々『武州通信』出ないねぇ!」「もしかしてスランプ?」とか生徒に“からかわれる”ことがしばしば。確かに9月中旬に書いてからずいぶん間があいてしまったようです。生徒の言葉は絶妙なタイミングで発せられることが多いですね。本当にスランプなのかも?なんて思いながら、もたもたしながらようやくパソコンに向かったところです。

《時代の転換点?!》の巻

 4月の『武州通信』第156号に「もしかしてグローバル経済って意外に脆(もろ)いのかも? やがて世界大恐慌なんてことも!?」なんて、何とも不謹慎なことを書いたのだが、それがまんざら出鱈目とは言えないような危うい経済情勢が続いています。ほんの半年ほど前には「まさか、そんなことは起こらないだろう」という気分が漂っていたのだが…。でも、今では…。 生徒の中には「世界恐慌になったら面白いと思わない? そうなったら僕達は歴史の真っ只中にいるんだぜ!」と興味津々の子も出現。子どもの発想の面白さを見つめつつ、「でもなぁ…!」と僕。

 アメリカのサブプライム問題に端を発したこの「世界経済の危機」について(そして「グローバル資本の問題点」について)考える時間がこのところずいぶん多くなった。1929年の大恐慌以来の世界経済の破綻は、やはり気になりますよね。“時代の転換点に立っている”という感覚は当の生徒ばかりではなさそうです。どうやら日本では小林多喜二の『蟹工船』が読まれ、ドイツではマルクスの『資本論』がずいぶん売れているらしい。数年前には考えられなかったことです。まぁ、だからといって、よもや社会主義への方向転換はないでしょうが、世界中が“新しい時代”を熱望している空気は、ひしひしと伝わってきます。

 ところで時代の転換点といえば、歴史に残るアメリカ大統領選(11/5・日本時間)から半月以上が経ちました。米国のあの熱狂がずいぶん前のことのように感じられます。それと共に、初の黒人大統領(バラク・フセイン・オバマJr.)の誕生、確かに魅力的な次期大統領ですが、待ち受けている課題があまりにも大きすぎるのでは?と不安を覚えます。選挙に際しては追い風となった金融危機も、これからは逆風となって彼の肩に重くのし掛かってくるのは間違いありません。米国民の(そして世界の)期待が大きいだけに…。しかも、期待は裏切られたときほど反動が大きいもの。― まぁ、あまり悲観的なことはこれ以上書かないでおきましょう。何と言ってもお気楽なはずの『武州通信』だからね。

 ところで、中3の英語の教科書(New Crown)に「I Have a Dream(私には夢がある)」という課(レッスン)があります。これは、アメリカ公民権運動、特にマーティン・ルーサー・キングJr.牧師の人種差別撤廃を訴えた講演を対象にしたものですが、これまでは他の課と同様に、英語の授業の一環として淡々と終えたものです。ところが今年は、 斎藤剛志君(中3)から「“I Have a Dream”、聴いてみたいなぁ」というリクエストが…。もしかしてアメリカ大統領選の影響が強かったのかな? これもオバマ効果ですかね? ともかくパソコンで“YouTube”を開き、何人かの生徒と、キング牧師の講演「I Have a Dream」を聴く(見る?)ことにしました。

 45年前、25万人が参加したと言われるワシントン大行進、その最後を飾ったリンカーン記念公園での“I Have a Dream”、何度聞いても迫力がありますね。「カッコいいなぁ!」「すごいね!」という生徒の囁きの中に小さな“時代の転換点”を見たような気がします。たったこれだけのことですが、普段は何気なく過ごしている生徒の心にも“時代の風が吹いているんだなぁ”と、ちょっぴり感じた一瞬でした。
         
 (斉藤 悦雄)

【追記】
 武州のホームページを全面改訂しました。北原勇志君の尽力の成果です。うん、なかなか良くできているぞ!と僕は内心御満悦。北原君の力作、見ていただけると嬉しいですね。そして直した方がいいところや付け加えた方がいいところがありましたら、是非是非 御一報のほどを!
by bushu-semi | 2008-11-26 16:38
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